Post コロナにお店を持つことの意味を
みなさん、こんばんわ。Kyokoです。
2016年11月にオンラインショップを開きました。Kizziというフランスの女子学生と日本で仲良くなり、家族ぐるみでのつきあいになっていったとき、フランスと日本を行き来したくて、フランスから素敵なものを輸入しはじめたのです。
この画像は部屋の一角で撮影した写真を切り抜いたものでした。
ふと、どうして今、ここでお店を持とうと思ったかを書きたいと思いました。
ほんとうは、私の心のなかに期待もあるけれど、同時にそれと同じマグニチュードで不安というものも存在していて、たまに抱えきれなくなったりします。
日曜日晴れるといつも吉祥寺にいきたくなります。ただ、前からあったお店が急になくなっていたりすることが多く、コロナで店を閉じるところがほんとうに多くて、自分のこととして感じてばかりいます。
コロナがはじまった2020年。わたしはオンラインショップのみを運営しており、同時に妊娠がわかった頃でした。
先の見えない不安や感染の不安で、とにかく家にこもりながらも、私はみなさんからたくさん注文を受けてそれを発送するために郵便局へいくのが唯一の外出だったのです。郵便局ではお腹のおおきな妊婦さんが今日もゆうぱっくを出しにきたね、と、ついに今日こなくなった!と郵便局員がわたしの出産の日をあてたくらいでした。
今おもうと、仕事があったからコロナの感染の不安に押しつぶされず、お腹がおおきくなってきても自分のペースで働くことができました。また、応援くださるお客様と数回あっただけでしたが、身近にいた三鷹市や武蔵野市に住んでいる方々の声がとても励みでした。
出産してからは、40すぎて体もボロボロになり、オンラインでそのまま続けようと思っていたのです。ただ、このまま世界がオンラインショップばかりになってしまっては、つまらないだろうな。
私は商品を通じて人がまた新しい人と出会ったりするような社会のタッチポイントが作りたかったのだと感じるようになってきました。
わたしには、ママ友もほとんどいないなかで孤立した育児が続き、コロナが落ち着かない2021年はずっとオンラインで顔のみえない取引しかできなかったからこそ、今のコロナ渦で必要最低限の接触で、店舗があることで社会における貢献ができるのではないかと感じるようになりました。
楽な方へと流されるのはとても簡単だけれど、コロナ渦で支えてくれた方に何か恩返しできたら・・・という気持ち、そして、社会のなかで女性が店舗をもつことでそこに来てくれた人同士でのつながりができて、地域のなかで大切なスポットになっていければ・・・という気持ちは無視できなくなりました。
コロナ渦だからこそ、店舗がある意味がでてくるのではないかと思います。
一方、一経営者として最大のチャレンジであるのは、ある程度の家賃を払い続けながら社会ともつながり、自分も住む家や食べるものを確保していくことかなと思います。
こういう自分の素直な気持ちを表現することもないままでしたが、わたしがなぜいま、店舗を持つ意味があるのか振り返って 誰かにそのメッセージが伝わればいいなと心から思います。
昨日、近所で同じように一人でフランスのお菓子屋さんを営むお客様が顔をみせてくれました。こんなに小さなことでも私にとってはとっても大きな出来事だったんです
私にはその人の顔をみて、その人にとっての大切な時間や想いをくみとって、商品とラッピングにしてさしあげる時間は幸せでした。
オンラインショップでもいつも会っているかのような、そんな手紙をかいて、全ての人とむきあってきましたが、ずっと会えなかった、会いたかった人たちと店舗を通じてまた、再会できることも楽しみです。
先の見えない時代に自分にとって信じたい、信じていたいことにしがみつくしかないと思います。まだまだ、人間もっとつながれるんじゃないかって思いながらも期待を裏切ったり、裏切られたりの繰り返しかもしれません。
もう工事がはじまっていて、後には引き返せなくなっている今、泣きたくなるような気持ちもありつつも、前に進んでいます。